みなさん、こんにちは池端です。
突然ですが最近、コンピューターの歴史を振り返る機会がありました。ハードの進化、ソフトの進化、そして一番大きな進化はネットワーク技術の向上に伴う進化ではないでしょうか?
現在、急速な普及率を示しているスマートフォンも同じです。パソコンの歴史を振り返って見ると現在のスマートフォンにも当てはまる部分が多々あります。コンピューターの機能、性能が上がりあらゆる情報がコンピューターに集約されていく時代がありました。その後クラウドサービス、WEBアプリと外部に情報を置く技術が発展し情報が拡散されています。
これは現在のスマートフォンも同じで、あらゆる情報や機能がスマートフォンに集約されていく時代から外部に拡散していく時代になってきています。
例えばDorpboxやEverNoteなどのクラウドサービスが有名です。

WEBアプリも各OSメーカーが力を入れているポイントです。先日KDDIから発売されたfirefoxスマホことFx0が代表的ですね。

スマートフォンから情報のインプット、アウトプットの拡散
この繰り返す歴史ですがスマートフォンはコンピューターと少し異なる発展をしてきています。ここからは私の予測も交えてお話していきたいと思います。
スマートフォンが発売され、様々な形状の物が出てまいりました。
初めは迷走しており変わったもの多かったのですが、今現在はほぼ全ての端末が板状のものに落ち着いてまいりました。(その反面、面白みは無くなってしまったのが残念ですが。。)

この形状の変化が落ち着き、スマートフォンのハードウェアのスペックも上がり完成系が見え始めた近年、扱う情報が多様化し手のひらに収まる端末では情報をアウトプットすること、インプットすることが難しくなってきました。
例えばディスプレイ。様々な形状のデバイスが外部ディスプレイとして発表されています。
代表的なものでいうと先日、ベータ版で販売を終了し今後の展開を正式に発表しないまま米国Playストアの販売の終了したGoogle Glassこちらが目新しいでしょう。
ただの外部ディスプレイでは無くUI、UXを考え、適切な情報を表示させるディスプレイとなりました。
その他にも先日、ポストコラボにて掲載された山根氏の記事内にある「OneTouch Hero2」と連携する「E-Card」もこの外部ディスプレイにあたるでしょう。
そして近年、目まぐるしい変化を遂げているのがヘルスケア商品。
代表的な機能で言うと脈拍の計測など、生体情報を取得する外部アクセサリーが数多く販売されています。
昨年ほどまではスマートフォンに搭載されたセンサーにて生体情報を取得する事が多かったのですが、今後は外部アクセサリーで取得することが支流となるでしょう。
スマートフォン独自の進化
上記で述べたようにスマートフォンから様々な機能が拡張し、より快適な状態でアウトプットされていく事で身に付けるデバイスとしてウェアラブル端末が今後更なる進化をしていくことが予想されます。
このような発展の中、面白い取り組みを見せているメーカーがあります。
Bluetooth連携機能を載せた腕時計メーカーのカシオです。
今まで発売されたラインナップを見ると他で販売されているスマートウォッチとは異なり、あくまでの腕時計にBluetoothを搭載させメール、電話の着信確認や置き忘れ防止機能など必要最低限にし、G-SHOCKのインターフェイスでそれらを操作出来るデバイスを発売してきました。
時計メーカーとしてのこだわりが感じられる腕時計としてのコンセプトを崩していない最先端“腕時計”でありました。
今回更に「時計メーカー」としてスマートウォッチの流れに良い形で逆らった腕時計が販売されました。
それがこの「EQB-500」という腕時計です。

この時計ですが基本的にはアナログ時計のスタイルとなります。先ほど記載したBluetooth G-SHOCKより更に腕時計に特化しています。
基本的な機能はソーラーパネルを搭載したアナログ時計でスマートフォンと連携して時刻の自動補正、ストップウォッチの計測データの転送、Eメールの確認、携帯電話の探索です。スマートウォッチとして考えるとほぼ最新の機能は搭載していません。
しかし、今までのスマートウォッチはスマートフォンの機能の拡張に過ぎず、スマートフォンで表示される情報を腕時計で表示させる為のものだったのに対し、このEQB-500はその逆スマートフォンで腕時計の機能を操作するものなのです!
本来、時刻調整は腕時計で行っていましたが、この時計はスマートフォンから専用のアプリケーションを用いて行います。スマートフォンのネットワークを利用して、自動で修正した正確な時刻を腕時計に反映させるのです。
携帯電話が発売され腕時計のシェアが減っていきましたが、この腕時計は携帯電話で時刻を確認するのでは無く、腕時計という時刻を確認する専用デバイスを改めて再認識させてくれるものとなりました。
集約された情報を最適なデバイスに拡散し、スマートフォンというデバイスは全ての機能の中心となるコアマシンとして存在し、ディスプレイ、文字入力や画面操作、音、モバイルネットワーク、これらスマートフォンに無くてはならない基本機能すら外部にわかれる可能性だってあります。
数年後には今では想像もつかない形状のデバイスになっているかもしれません。