クラウドファンディングサイトIndiegogoで資金調達に成功し、2016年のグッドデザイン賞で「グッドデザイン特別賞[ものづくり]」も受賞した、アウトドアスポーツ向けのウェアラブルトランシーバー「BONX」。
今回は、そんなイケイケなスタートアップ企業、BONXのCTO楢崎氏にインタビューし、マーケティング戦略を伺って来ました!BONXは、どのようにユーザーの共感を獲得し、ファンを創ってきたのか?その裏側に迫ります!
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ウェアラブルトランシーバー「BONX」について
別記事でもご紹介しましたが、ウェアラブルトランシーバー「BONX」について、簡単にご説明します。
BONXは、スポーツ向けのウェアラブルトランシーバーで、BONXイヤフォンとBluetoothで連動する専用のスマートフォンアプリ(iOS、Android)の仕組みを使って、アウトドアシーンでのちょっとした会話が出来るようになるウェアラブルデバイスです。
先述の通り、米国のクラウドファンディングサイトIndiegogoで、約1,000万円以上の資金調達にも成功しております。
また、先日発表された2016年のグッドデザイン賞で、「グッドデザイン特別賞[ものづくり]」も受賞している、今波に乗っているスタートアップ企業です。
●グッドデザイン賞サイト「BONX」
http://www.g-mark.org/award/describe/43677
BONXのマーケティング戦略
クラウドファンディングで資金調達に成功し、グッドデザイン賞でも特別賞を受賞しているBONXですが、どのようなマーケティング戦略をとっているのでしょうか?その秘密をCTOの楢崎氏にお伺いしました!
ターゲット顧客「アウトドアを行う全ての人」
筆者「BONXはどのようなマーケティングを考えていらっしゃるのですか?まず、ターゲット顧客から教えてください。」
楢崎氏「我々は、BONXを”アウトドアスポーツグループトークテクノロジー”と呼んでいるのですが、主なターゲット顧客は、“アウドドアを行う全ての人”と考えています。スノーボードや釣り、サイクリングなど幅広いアウトドア分野で活用出来るので、アウトドアの種類はそこまで絞っておりません。
元々、創業者の宮坂がスノーボードが大好きで、『アウトドアスポーツの時にもっと気軽に、その瞬間の楽しさを仲間と共有したい!』という想いでBONXを創ったのですが、スノーボードに限らず、そういったニーズは絶対にあると思っていました。」
こちらに関しては、BONXの企画開発の記事でも記載した、「自分たちが最も欲しい製品だからこそ、ユーザー目線でプロダクトを磨いていける」という話が印象的でした!
販売チャネル「実際に体験してもらえる店舗販売に注力」
次に、ターゲット顧客であるアウトドア向けユーザーに対して、どのようなチャネルでリーチを考えているのか伺いました!
筆者「そのターゲット顧客にBONXを届けるために、どのようなチャネルを考えていますか?」
楢崎氏「チャネルに関しては、ネットとリアルの両方を考えています。ネットでは、日本と米国でそれぞれECサイトをOPENする予定です。店舗販売は、スポーツグッズのお店を予定しています。量販店はもちろん、アウトドアスポーツ向けのコアユーザーが来店するショップでも販売を考えています。」
筆者「ECサイトと店舗販売がメインなのですね。ちなみに、どちらの方を力入れたいなどはありますか?」
楢崎氏「店舗販売に力を入れていく予定です。理由としては、BONX自体はネットで見るよりも、製品を触って頂いて、初めて本当のBONXを分かって頂けると思っているので、実際に生で見て触れる店頭販売の方を注力します。もちろん、ECサイトでも販売しますが。」
これに関しては、実際にデモで通話を体験させて頂きましたが、本当に音質もクリアでした!また、特殊技術である発話検知技術(声を発した時だけ通信がONになる技術)は、実際に体験しないと分からないですね^^;
ストーリーを意識し、共感を得たクラウドファンディング
クラウドファンディングで資金調達に成功しているBONXですが、どのような戦略でチャレンジしたのでしょうか?秘訣を伺ってきました!
筆者「クラウドファンディングで資金調達に成功していますが、どのような戦略でチャレンジしたのですか?」
楢崎氏「クラウドファンディングの前に、スタートアップ企業の給与を肩代わりしてくれる事で話題になっていた、NEDOさんのスタートアップイノベーターに応募して、資金を集めました。実はBONXは、NEDOの第一号でもあります。
その後、クラウドファンディングに挑戦したのですが、そこではストーリーを意識しました。」
筆者「ストーリーですか?」
楢崎氏「はい、プロダクトが好きという事以外にも、BONXというブランドを好きになってもらうようにストーリーを伝えました。例えば、先ほど話した、創業者がスノーボード大好きで、スノーボード中に仲間と気軽に会話出来たらもっと楽しいと思ってBONXを創った話や、他にも、BONXの製品にみんなで意見を出せるようにして、みんなで製品を創っていく雰囲気にした事、他にも、キャラクターを使ったりしましたね。このように、BONX創業の背景を伝え、ユーザーも製品開発に参加出来るようにして、共感や親しみやすさを意識していました。」
たしかにユーザーを巻き込んだ製品開発をすれば、そのユーザーたちは、製品により愛着を持ってくれるというのは、ありそうです!
実際、BONXさんはソーシャルメディアでもエンゲージメントが高いように思えるのですが、BONXというブランドが好きな顧客が多いからなのかもしれませんね。
まとめ IoTマーケティングのポイント
以上で、今回のインタビュー記事は終了ですが、いかがでしたか?
繰り返しになりますが、BONX楢崎氏へのインタビューを通じて学んだ、「IoTマーケティングのポイント」を下記に記載します。
●自分たちが最も欲しい製品だからこそ、ユーザー目線でプロダクトを磨いていける
●店舗販売とECの2つがメインチャネル
●特に、実際に“製品の良さ“を体験できる店舗販売に注力
●ストーリーを伝えて、共感を獲得してブランドを好きになってもらう
●ユーザー参加型の製品開発を行い、製品を好きになってもらう
以上になりますが、IoT製品開発やマーケティングの担当の方は、こちらのインタビューの内容を参考にしてマーケティング戦略を考えて頂けますと幸いです!
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●ウェアラブルトランシーバーBONX
https://bonx.co/ja/