ロボットが身近になってきていると感じています。例えば、最近はさまざまな店先でPepperが立っています。自分で掃除するよりロボット掃除機にやってもらった方が良いと、ロボット掃除機市場は好調とのことです。
今回はそのロボット市場を更に活気づかせると思われる小型ガイドロボットZUKKUをご紹介します。

ZUKKUについて
SIMカードを内蔵することによるクラウドAIへ常時接続が可能で、サイズは高さ約100mm、幅が75mmの小型ロボットです。外観はフクロウの形をしており、この理由は「縁起物だから」ということのようです。
ZUKKUは鈴の位置にカメラが搭載されていて、例えば店先にZUKKUとタブレットをセットで設置すると撮影した人物の性別や年齢、表情までも分析してその人に合った広告動画を再生させたり、おすすめ商品を表示したり接客業務に利用することもできます。
また、取得データは解析したり傾向を体系化することが管理画面で簡単に行えるためマーケティングツールとしての利用も可能です。

小型であり、SIMカードのデータ通信によってクラウドで直結していること、またバッテリーを内蔵していることから設置場所を選ばないことも強みなのですが、ZUKKUを持たせてもらって片手で簡単に持つことができるくらい軽いことにビックリ。この小型軽量なところを活かして店先のデジタルサイネージの上に直接設置するデモも行っているそうです。

ZUKKU開発の経緯
このZUKKUを開発している株式会社ハタプロは、ソフトウェアとハードウェアの設計/企画開発を自社一貫で実施、また通信技術にも強みを持っていることからIoT端末開発メーカーとして知られています。
ハタプロさんは以前より運転者や車室内の情報を取得するサービス「flagle(フラグル)」を開発しており、音声で運転傾向を知らせたり高齢者の運転状態の確認を見守ることができるなどの機能をSIM搭載デバイスで実現している内容だったのですが、この製品をもっと新しいことに活用できないか検討し、そこから派生したのが小型ガイドロボットZUKKUの企画とのことです。
また、デバイスの外観(フクロウ)も重要で、現状の機能をワイヤレスカメラのような外観で作成することも可能ですが、「コトづくりを大事にしている店舗だったり介護施設などでの利用はロボットの形の方が望ましい」とのことです。

ZUKKUには様々な技術要素がつめこまれており、ZUKKUの開発で何が一番大変かとの問いには「全部です」との返答でした。例えば画像認識やクラウドシステム(管理画面)、集めたデータで持ち主の好みを解析させたりするAI(IBM Watsonベース)など、個々の開発ももちろん大変ですが、それを一つのデバイスとして組み合わせることがとても大変だったようです。
製品の今後
ZUKKUが目に触れるようになるのは、大手百貨店にてマーケティング活用での展開(今夏)、大手飲食店のテーブル上に設置展開(今秋)が予定されており、「まずはB to Bでの展開を考えている」とのことでしたが、ヘルスケア機能を搭載させるなどして高齢者向けマンションでの展開も視野に入れており今年中には実証実験が予定されているなど、これほど幅広く活躍する可能性秘めたロボットは現状世の中でZUKKUだけでは無いかと感じました。
今後は省電力化を行ってバッテリー持ちをもっと伸ばす(1週間持たせるのが目標)、扱うデータがちゃんと守られているのかのセキュリティ対策、品質を更に向上されていくためのテスト設計の見直し等を行っていくようです。
ほとんど自社一貫で開発していてマージンが入らない分価格は1体あたり数万円を目指しているとの事で、実現したら圧倒的に安価で手軽であることから日本のロボット市場を更に活気づかせること間違いないでしょう。
本紹介記事でZUKKUに興味持たれましたら、ぜひ下記製品ページよりお問合せください。