【モバイル業界、平成と新時代】携帯電話ゲームから読み解く歴史|池端隆司のモバイルジャンクション

【モバイル業界、平成と新時代】携帯電話ゲームから読み解く歴史|池端隆司のモバイルジャンクション

約25年前、その頃はPDA(※1)を複数台所持し遊び倒していた。それから必然的にポケットベル、PHSに移行していき携帯電話も使っていた。
初めは携帯電話も仕事の道具で、今のようにコレクションや研究の対象では無かったが、何気なく購入した「DoCoMo NOKIA NM502i」が今にいたるきっかけとなった。

DoCoMo NOKIA NM502i
テンキーがスライドするカバーで隠れるスタイリッシュな携帯。当時流行した映画内で同様の機構の携帯が使われ話題になった。※実機が無かった為、当時の取り扱い説明書の画像。

NM502iが発売されたのが2000年だったが、今までに無いスタイリッシュなデザインが気に入り、長く使っていこうと思っていた記憶が今でもある。

その1年後DoCoMoから503シリーズが発売され、デザイン的にNM502iを継続して使っていこうと思っていたのに機種変更をして、D503iという携帯電話に変更した。
当時の携帯電話はレンタルという形式での販売だったので、機種変更の時に使っていた端末は返却しなければならないのがショックだった。もちろんコレクション用に再度購入したのが携帯電話にハマっていくきっかけとなった端末である。

それほど気に入っていた携帯電話を何故、機種変更したのか。それはDoCoMoからリリースされたサービスの「iアプリ」を使いたいという理由だった。

このiアプリというサービスはJavaのアプリケーションで、ファイルサイズが20キロバイト前後のもの。専用サイトからダウンロードして使うものだった。
このアプリケーションのラインナップに、小学生の頃夢中になったシューティングゲームがリリースされるということになり、機種変更したのだ。
手のひらに収まる携帯電話の小さな液晶の中で、小さい頃に遊んだゲームが出来るという事を想像するだけでワクワクした記憶がある。

※1 PDA:Personal Digital Assistantと言われたスケジュールやToDoなどを管理する小型情報端末、後期機種には電話機能が搭載された。携帯電話にもPDA機能を搭載され始めスマートフォンに実質吸収された。

ゲームが携帯進化に貢献している?携帯電話を買い換える理由

この記事を書くにあたり、携帯電話を購入するタイミングや理由を考えてみた。
今現在の私は月に数台携帯電話を購入し、常時5台程度持ち歩いている。その中からローテーションで入れ替えを行うので3ヶ月程度で使わなくなる事が多い。

ちょっと一般的ではない使い方のため、人から「何を購入したら良いのか?」「いつ買い換えるのがタイミング良いか?」など質問されることが多いので、その質問や回答から考察してみた。
質問の内容と私の回答ともに共通して言えるのは「使いたいソフトウェアが快適に動くこと」が大多数を締めていることだとわかった。
携帯電話のメモリー不足、処理速度不足、対応OSの問題で買い替えを検討している人が多いという結論だ。

このことから、携帯電話の歴史を語るにあたり重要なものとして「アプリケーション」が挙げられるのではないだろうか?

携帯電話が進化すると同時に、携帯電話上で動作するソフトウェアも進化していった。
そして携帯電話の進化に一番貢献し、アプリケーション自体が進化しているものは「携帯電話ゲーム」ではないであろうか?

少し前置きが長くなったが、携帯電話ゲームの進化を紐解きたいと思う。

携帯電話ゲームの歴史

1990年代後期

国外で販売された携帯電話にブロックパズルゲームがプリインストールで搭載された。Nokiaの携帯電話には「Snake」と言うゲームが搭載されたが、このSnakeは昨年販売された復刻版のNokia8110 4Gにも搭載された。

Nokia8110
当時のSnakeは赤外線により通信ができた。もちろんモノクロ液晶である。

1999年(平成11年)

この年より各通信会社がインターネットサービスを開始した。
インターネットの開始に伴いブラウザゲームが登場。ブラウザゲームといっても現在提供されているようなものではなく、簡単なパズルゲームや紙芝居の様な動作のものがメインだった。

2001年(平成13年)

各通信会社よりJavaアプリサービスが開始された。合わせてJavaアプリ対応の携帯電話が販売され始めた。
月額料金で様々なミニゲームが全て遊べるサービスが流行した。

2003年(平成15年)

Javaアプリのサイズが拡大され、よりリッチなゲームが登場し始めた。
コンソールゲームタイトルを簡易版にしたレースゲームや、シューティングゲームなど有名タイトルもリリース。このようなタイトルは各社携帯電話にプリインストールされ、携帯電話の販売促進にも使われていた。
MMORPG(※2)がリリースされ始めたのもこの頃で、今現在でもスマートフォン向けに当時リリースされたタイトルのリメイクが提供されている。

※2 MMORPG:大規模多人数型オンライン(ゲーム)の略称、共通データ(サーバ)に複数人でアクセスし共有するゲームを指すことが多い。

2005年(平成17年)

当時は「スマートフォン」と言う言葉は無かったが、Windows CE(※3)、Symbian(※4)などタッチパネルが搭載され自由に開発ができる環境が提供された元祖スマートフォンが登場した。
これにより各種コンソールのエミュレーターが登場しコアなファンの間で流行した。

M1000
初代iPhoneより3年前に発売されていたスマートフォン。今のスマホと比べると使いやすさは雲泥の差だが当時は画期的だった。PC用のWEBサイトなどを見ることができ、メーラーを設定することでプロバイダ発行のメールを受信できた。

※3 Windows CE:携帯電話やPDAや業務用のレジなどPOS向けに開発されたマイクロソフトのOS
※4 Symbian:携帯電話やPDA向けに開発されたOS

2006年(平成18年)

この年にユーザー間でコミュニケーションが可能なSNSが登場し、そのプラットフォームに登録されている会員向けにSNSと連動した「ソーシャルゲーム」が登場して社会現象になる。
この頃からゲームに対する課金方式がアイテム課金になり、お金でゲームを買う文化の「Pay to Play」方式から「Pay to Win」お金を払いゲームに勝つスタイルが生まれてた。

2008年(平成20年)

国内で初となるAppleの「iPhone 3G」がSoftbankより発売された。同年にAndroidスマートフォンの「HT-03A」がNTTドコモより発売。
この頃のスマートフォン向けのゲームはまだ国外のゲームが多かったため、「Pay to Play」方式の買い切りアプリが占めており、タワーディフェンス系のゲームが流行していた。

iPhone 3G
初号機はSoftBankが独占販売をおこなっていた。新しい操作方法のインターフェイスに慣れないユーザーが多発したが、現在ではキーボード入力よりもタッチパネルで操作するフリック入力の方が早いユーザーが増えてきた。ゲームの操作=コントローラーだったものがiPhoneの登場により変わっていく。
HT-03A
国内初めてのAndroid端末はdocomoより発売された。今と異なり、専用OSのiPhoneに比べて汎用OSのAndroidは動作速度が遅く、スタートは苦戦していた。

2013年(平成25年)

スマートフォンの性能向上に伴い様々なジャンルのゲームが生まれていった。
ほぼすべてと言っていいほどのジャンルが登場した。
フィーチャーフォン時代に生まれた「Pay to Win」方式のゲームの普及により初期投資をするリスクが少なくなったため、ゲームを始める敷居が下がり、非ゲームユーザーを囲い込むことに成功しスマートフォンゲーム市場が一気に拡大していった。
しかし、いわゆる「ガチャ課金」の存在がエスカレートし、ガチャ前提のプレイ難易度のものが増え、スマートフォンゲーム=課金ゲームという図式が生まれる。

2017年(平成29年)

スマートフォンならではな機能を利用したゲームも登場してきた。
スマートフォンに搭載されている「GPS」を利用した位置情報ゲーム、カメラを利用したゲーム、「加速度センサー」を利用して操作するゲームなどがこれに当たる。
またこの年にブームとなったゲームといえば「バトルロワイアル」系のゲーム。複数名で対戦を行い、最後一人になるまで勝負するというゲームだ。
このゲームはスマートフォンを横にして持ちプレイするのが特徴であり、通勤、通学中にプレイしているユーザーの多くが画面を横にしてプレイしている光景がみられた。

このゲームの登場により、日本国内では縦持ちのゲームしか流行らないと言う常識が崩れ始め、横持ちプレイのゲームが多く登場していった。

ゲーミングスマホ「BLACK SHARK」
近年、ゲームプレイに特化したゲーミングスマートフォンが各メーカーより発売された。

これからの携帯電話ゲームとスマートフォン

サービスの特性上、画像をお見せできないものが多く残念である。主観も若干入っているが大まかな携帯電話ゲームの歴史をお伝えできたのではないだろうか?

携帯電話が誕生し、ネットワークを利用したゲームが生まれ、ハードウェアの進化に伴いゲームはリッチになっていった。
ゲームプレイを利用するための購買方法に変化が起き、ユーザーがプレイして面白かったらお金を払うという方式が定着した。若干エスカレートしているところはあるが、今後は「Pay to Play」から「Pay to Win」に変わったように、「Pay to Funそのゲームタイトルのファンになった人に購買してもらうという形に変わっていくと思う。

ハードウェアの進化が今現在落ち着き、かなり高度なグラフィックのゲームも動くようになったスマートフォン。
この環境でいかにしてファンを定着化していくのかが、これからのゲームに求められるものになるのではないだろうか?

時代を引っ張るのはスマホが先か?ゲームが先か?

一方、平成が終わりスマートフォンデバイスにも新しい技術革命が起きようとしている。その一つが5Gと言われている新しい通信技術である。
今までの4Gと言われている通信方式と異なり、大容量の通信を遅延なく行うことが可能になっていく。
また今年、各社からリリースが予定されている折り畳み液晶のスマートフォンである。
大型化した液晶では今まで以上の情報を一度に表示できる。単純に表示を拡大するだけではなく、どのゲームメーカーが新しいインターフェイスを作るのか、5Gと合わせ、次の世代のゲームを楽しみにしたい。

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