ドローン関連技術開発の実証実験を青森県でどうぞ|木暮祐一のぶらり携帯散歩道

ドローン関連技術開発の実証実験を青森県でどうぞ|木暮祐一のぶらり携帯散歩道

近年、筆者はドローンにはまっています。

ドローン(と言われるもの)を初めて手にしたのは、2011年初頭。仏・Parrot社のAR Droneが日本向け出荷の開始後、思わず衝動買いしたところからでした。
ドローン史にも名を遺すこの「AR Drone」は、iPhoneまたはiPadのアプリで操作し飛行させる4枚ローターのラジコンヘリという位置づけのものでした。何が「AR」なのかというと、機体にカメラが搭載されており、操縦するアプリの画面上にその映像が表示されるということで、空からの視点を体験できるという画期的なオモチャだったわけです(今でこそ、当たり前になりましたけど)。

それ以降、ドローンと呼ばれる製品はオモチャからプロ用まで様々なものが登場し、筆者も小型のトイドローンを次々に購入しては、飛ばして遊んでおりました。

Parrot社「AR Drone」
Parrot社「AR Drone」

その後、中国・DJIのPhantomシリーズに触れ、GPSや様々なセンサーを搭載した極めて安定して飛行可能なドローンに感激しました。
それまでのドローンといえば、安定して飛行させるには相当なテクニックが必要でしたが、PhantomなどのGPS機能が装備された機体ならば、正直なところ初心者でも安心して飛行させることができます。ものすごく操縦の腕が上がった気になってしまうほどです。

こうしたドローンの急速な進化を見ていて、ドローンって将来ものすごく世の中を変えるものになるんじゃないかと感じるようになってきました。平成時代を振り返ってみて、携帯電話が世の中に登場し、瞬く間に地球規模にその利用が浸透していき、そして多機能化を経て世の中に無くてはならないツールになったように、ドローンも同じように世界を変えていくものになるのではないかと考えるようになりました。

そもそもスマホやタブレットと連携させて使うという観点から、筆者としてはスマホにつながるIoTの一つぐらいの考え方でいましたが、最近ではドローンそのものが「空飛ぶスマホ」に見えてきたとでも言えばよいでしょうか。

ケータイが多機能化していったように、ドローンはこれから様々な用途に使われるようになり、各産業向けに必要となる装備を施し、バリエーションを増やしていくことでしょう。
さらにドローンの基礎技術(多翼で、各種センサー類の情報を元に安定飛行させる技術など)は、いずれ人が乗る乗り物へと発展していくはずです。実際に、各国でホバーバイクドローンタイプのヘリコプターなどの試作が始まっています。わが国ではA.L.I Technology社がホバーバイクの構想を打ち出し、さる3月には実際に人がバイクのように機体に跨り浮上走行させる姿を公開しています。すでに国交省自動車局や警察庁交通安全課と協議も始めており、2022年ごろにはナンバーをつけて公道を走行できるよう準備を進めているそうです。

携帯電話が世の中に登場し、それが普及していったことで社会の仕組みを大きく変えたように、将来のドローン関連サービス・技術が世の中に大きな影響を与え、社会を大きく変えていくことになると考えています。

昨年、A.L.I Technology社にてホバーバイクのモックアップに触らせていただきました!
昨年、A.L.I Technology社にてホバーバイクのモックアップに触らせていただきました!


A.L.I Technologyのホバーバイク「Speeder」のイメージイラスト
A.L.I Technologyのホバーバイク「Speeder」のイメージイラスト(提供:Drone Fund)

そうした将来をにらみ、筆者は青森県内の主要ドローン関連事業者や県内大学の研究者を中心に、青森県、青森県警察本部、青森県観光連盟、青森銀行、みちのく銀行などと連携して、県内のドローン産業振興を担う団体「あおもりドローン利活用推進会議」(https://adup.info/)を昨年10月に発足させました。


また団体の顧問にはDrone Fundの創業者・代表パートナーで投資家、ホンダジェット国内最初の顧客としても知られる千葉功太郎氏と、Drone Fund共同創業者・代表パートナーである大前創希氏にも加わっていただきました(じつはかつて筆者がKLab社に在職していたときに千葉功太郎氏が上司であり、千葉氏からの直伝で広報のノウハウを学ばせて頂いた関係でした)。

このあおもりドローン利活用推進会議は事務局を青森公立大学地域連携センター内に開設、現在筆者が事務局長を務め、青森県内におけるドローン関連イベントの企画や、安全運航のための啓発活動などを推進しています。

筆者の勤務する青森公立大学ですが、ドローンの飛行が規制される人口集中地区(DID)から外れた場所にあり、所定の手続きを取ればキャンパス内でドローンを自由に飛行させることができます。講義と講義の合間に一本行ってくるか、というような気軽さでドローンを飛ばすことができます。
素晴らしい環境でしょう?

研究室の学生たちも熱心に練習に励んでくれており、自主的に国土交通省の飛行許可・承認を受けて、すでに数名がドローンパイロットとして活躍してくれています。

空から見た青森公立大学キャンパス(青森市街地、陸奥湾方面、視界に広がる広大な森はすべて大学の敷地です)
空から見た青森公立大学キャンパス(青森市街地、陸奥湾方面、視界に広がる広大な森はすべて大学の敷地です)
空から見た青森公立大学キャンパス(校舎群と近隣のモヤスキー場、奥は八甲田連邦)
空から見た青森公立大学キャンパス(校舎群と近隣のモヤスキー場、奥は八甲田連峰)

また、青森公立大学は青森空港からもほど近く、クルマならば20分程度の距離です。新幹線も利用することができ(東京~新青森間、最速2時間59分)、意外に東京への行き来が容易な場所なのです。

青森市周辺の人口集中地区(DID)と、青森公立大学、青森空港の位置関係
青森市周辺の人口集中地区(DID)と、青森公立大学、青森空港の位置関係

そこで、あおもりドローン利活用推進会議、および青森公立大学、青森市では、今後積極的に在京のドローン関連開発企業等にアプローチし、実証実験環境として青森を活用してもらおうというプロジェクトを推進していきます。
商業利用のためのドローンや、前述のホバーバイクのような人が搭乗するような乗り物は、少なくとも全天候の環境下で安全に飛行できなければ意味がありません。悪天候下で確実に飛行できる機体を製造するためには雨天だけでなく、降雪の中でも確実に飛行できる性能が求められると思います。
豪雪も含め日本の全ての天候が揃い、しかも東京からの移動がそれほど苦にならない実証実験環境が、ずばり青森県といえます。

大学キャンパス内には無償で利用可能なスタートアップ向けスペースを用意しているほか、青森市内にも多数のコワーキングやシェアオフィスがあります。共同研究に関しても、青森公立大学はじめ弘前大学、八戸工業大学などでドローンを研究に活用している研究室があり、研究開発の連携などが可能でしょう。

ということで、青森の地でドローンの研究開発や実証試験、事業展開などを試みたいという方がいらっしゃいましたら、ぜひ筆者までご一報ください。ドローン関連技術実証試験を行うサテライトオフィスとして数多くの企業様を誘致いたしたく、筆者がその支援に務めていきます。

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