韓国の5Gイベントを体験│木暮祐一のぶらり携帯散歩道

韓国の5Gイベントを体験│木暮祐一のぶらり携帯散歩道

韓国では4月から、世界に先駆けて5G商用サービスをスタートさせています。
筆者はGW明けに韓国・ソウルを訪れる機会があり、5Gスマホの実力や、街中で展開されている5G関連キャンペーンを視察してきました。とくに韓国では、これまでに無かった新技術やサービスがスタートすると、サービス提供の主体者が様々な形で「体験イベント」を企画して多くの人たちにその恩恵を理解してもらえるような試みをしてきました。

このほどスタートした5Gサービスに関しても、ソウル市内あちこちのスポットで体験ブースなどが用意され、賑わいを見せていました。そんな雰囲気をご紹介しましょう。

こちらは、通信キャリアの1つであるLG U+がソウルの江南(カンナム)駅近くでビルを借り切って、「5G体験館」というまるでエンターテイメント施設まがいの5G体験コーナーを設置していました。
このエリアはビジネスマンからカップルまで多くの人で深夜まで賑わうエリアで、メインストリート沿いのビルの2フロアを借り切って、“5Gのある日常生活”をイメージできる体験できるスペースになっていました。

5Gでアピールするとすればまずは「高速大容量」と「低遅延」などでしょう。とはいえ、現在利用されている4Gのスマートフォンでも十分にリッチなサービスを楽しめているので、4Gを超える「高速大容量」な通信によって、あるいは通信がより「低遅延」になることで、利用できるコンテンツがどのように進化するのかがなかなかピンとこないものです。
それならばと、5Gが普及すると日常生活はこうなるのだという実体験を通して理解してもらうエンターテインメントスペースとして仕立てていました。

江南駅近くにあったLG U+による5G体験スペース
江南駅近くにあったLG U+による5G体験スペース
エントランスから中を覗くとデジタルをふんだんに使ったエンターテイメントスペースのようです
エントランスから中を覗くとデジタルをふんだんに使ったエンターテイメントスペースのようです

高速大容量とか低遅延な通信が可能になるとどうになるのかを説明するのは、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)が手っ取り早そうです。

右手には何やらお一人様席が並ぶようなスペースが
右手には何やらお一人様席が並ぶようなスペースが
食器類はダミーで、VRを体験するコーナーのよう
食器類はダミーで、VRを体験するコーナーのよう
VRゴーグルをかけると美女との日常生活に没入。映像が高精細でじつに生々しい
VRゴーグルをかけると美女との日常生活に没入。映像が高精細でじつに生々しい

VRゴーグルを装着すると、豪華な自宅のダイニングで美女と会話を交わしながら食事を楽しむ空間が現れました。これまでの4Gでの通信では解像度のアラも目について、あくまで仮想空間という意識が頭から離れませんでした。ところが5Gであれば4K、8Kクオリティの動画映像もスムーズに送受信できるように。
このVRで体験した空間はじつに高精細で格別な没入感を感じることができました。思わず目の前にいる女性に手を伸ばしたくなってしまいそうな(笑)、そんな体験です。
なお映像に出てくる美女は、韓国では有名な女優さんらしいです。

続いて、奥の方に進んでいくと、ARを使ってバーチャルなキャラクターと現実空間との一体感を体験できるコーナーが。
通信の先にあるバーチャルなキャラクターと歩調を合わせてダンスなどができ、これによって5Gの低遅延な通信をイメージしてもらおうという狙いなのでしょう。

ARを使って5Gの低遅延を体験するコーナー
ARを使って5Gの低遅延を体験するコーナー

そして2階に上がっていくと、LG電子製のデュアルディスプレイスマートーフォンLG V50 ThinQ 5Gが多数並べられ、対戦ゲーム等をデモンストレーションするコーナーが設置されていました。
LG V50 ThinQ 5Gはタッチパネルディスプレイ付きカバーを本体に装着することでデュアルディスプレイになるというスマートフォンで、この2画面を有効に活用できるゲームやコンテンツをアピールしていました。とくに対戦ゲームを目の前の対面でプレイすることで、5Gの低遅延を体感できるという仕組みでしょう。

対戦ゲームを通じて低遅延の意義について解説してくれた
対戦ゲームを通じて低遅延の意義について解説してくれた

さらに奥にはスポーツバーのような空間が広がっていました。これはスタジアムで開催される競技をVRを使って視聴できるというもので、しかもスタジアムの様々なビューポイントへ視点を切り替えることもできるようでした。
その隣には、VRを通じてゲーム空間に没入し、手足を使ってゲームプレイするデモンストレーションらしきものも用意されていました。

VRを使ってスタジアムのゲームを遠隔で楽しむスポーツバーのイメージ
VRを使ってスタジアムのゲームを遠隔で楽しむスポーツバーのイメージ
これは体を張ったVRゲーム体験コーナーのようだ
これは体を張ったVRゲーム体験コーナーのようだ

取材したエリアはビジネス層から若者たち、そしてファミリー層まで多くの人たちが行き交う場所で、取材時は親子連れや若いカップルが“無料で色々と遊べるエンターテインメント施設”という感覚で訪れていました。

5Gを体験する試みは、わが国でも展開されており、すでに陳腐化しているともいえます。ところがソウルで見かけたこれら5Gの体験コーナーは多くの人たちで賑わっていました。わが国のこうした新サービスの体験コーナーでは賑わいなど感じなかったのですが、何が違うのでしょうか。

おそらく、韓国の5G体験スペースのほとんどは、技術のアピールをしていなかったことになるのではないかと気づきました。わが国で最新技術を使った体験コーナーといえば、体験よりも技術解説がついつい主体になりがちです。一方の韓国のほうは、「5Gの時代は…」という大きなコンセプトはあるにしても、それがどのように実現できたのかなんてことは多くの一般の人たちにとってはどうでもいい話ですよね。ですので、あえて詳しい解説はせずに、体験することを最優先にイベント等を企画しているなと感じました。

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