ネット環境スマホのみのユーザーが5割超|木暮祐一のぶらり携帯散歩道

ネット環境スマホのみのユーザーが5割超|木暮祐一のぶらり携帯散歩道

LINE株式会社は、半期に一度スマートフォン等でのインターネット利用に関する定点調査を行なっていますが、その最新データが公表されました。調査は2019年4月、調査員による個別訪問留置調査により全国の15~59歳の男女、合計803サンプルから分析したようです。

今回の調査で、なんと「日常的にネットを利用する環境」において、「スマートフォンのみ」が54%と、調査開始(2016年4月)からはじめて5割を超え、最多となったそうです。なんとインターネットユーザーの半分はPCを持っていないということですよ。まあ、一般の方からすると驚くべきことなのでしょうが、筆者も毎年入学してくる大学生たちの変化を見つつ、薄々そのような状況は感じておりました。

ちなみにPCと併用のユーザーは38%にとどまっており、インターネットへのアクセス手段は明らかにスマホでの利用が主体になっています。

アクティブなネット利用者の実態また、アクティブなネット利用者の推移を見ると、「スマートフォンのみ」でのネット利用者の割合は、男性より女性のほうが高く、約7割が「スマートフォンのみ」と回答しています。
女性のPC離れが加速中という感じですね。

アクティブなネット利用者の推移<男女別>年代別で見ていくと、15~19歳では「スマートフォンのみ」利用者の割合が当然増加した一方で「スマートフォン+PC」の利用者は前回比で半減しています。この半年ほどでかなり変化が出ているようです。しかもこの世代の「スマートフォンのみ」利用者は81%ですよ。もはや若者たちはPCを使っていません
このほか30~39歳、50~59歳でも「スマートフォンのみ」が継続して増加しています。

アクティブなネット利用者の推移<年代別>

かつてガラケー全盛期のころ、学生たちは「携帯電話でレポートを書いて送ってくる」とか「ブラインドタッチも得意」なんて談話をして驚かれたことがありましたが、携帯電話がスマホに置き換わり、その利便性もさらなる向上を果たしているとなって、若者たちにとってはもはや常に触っていなくてはならないツールになっています。

先だって、筆者の研究室のフィールドワーク先の一つである酸ヶ湯温泉旅館(青森市)へ、ゼミ新入生(大学1年生)を連れて行ってまいりました。当研究室と酸ヶ湯温泉旅館をはじめとする八甲田山温泉郷とでどんな取り組みをしているのかを知ってもらうためにです。

酸ヶ湯温泉旅館スタッフの説明を熱心に(スマホを使って)メモする学生たち
酸ヶ湯温泉旅館スタッフの説明を熱心に(スマホを使って)メモする学生たち

その時の写真がこちらです。旅館施設の概要について、酸ヶ湯温泉旅館の精鋭スタッフ(写真右)にご説明していただいている様子ですが、話を聞いている学生たちはスマホで遊んでいるわけではありません。じつはこれは“熱心に”メモを取っているところなのです。
必要に応じてスマホで写真を撮りますし、そしてメモ帳にもなるわけです。録音で済ますのかなと思ったら、ちゃんとテキストデータをフリック入力により打ち込んでおりました。

傍から見ると「人の話も聞かずスマホをいじっていて…」、というような異様な光景に見えますが、じつはそうではないのです。彼女たちはデジタル&クラウドな社会において紙のメモなど再利用という点で無駄なものであると心得ているのです(もちろん紙のメモが重要なこともありますが、そうしたメモはさっさとカメラで撮影してクラウドにアップしているようです)。

もちろん、筆者としては学生たちにPCの併用も強制させています。少なくとも高校まではスマホだけで不都合は無かったのでしょうが、社会に出ればまだまだPCの利用は避けて通れません。だからこそ、スマホとPCを上手に連携させ、そして使い分けられる人材に育てたく、あれこれ工夫しているところです。

一方、こうしたスマホ事情を分かっていない旧態依然とした組織や社会においては、いまだにPC向けの情報提供をやり方も変えずに続けているところを見受けます。
インターネットを通じて情報発信する際に、受け手はどのような手段で情報にアクセスしてくるかを考えれば、PCでの閲覧を優先したウェブサイト設計や、リンク先にPDFを置くようなやり方はナンセンスと早く気付くべきですね(地方にそういう事例を山ほど見かけます)。

LINE:〈調査報告〉インターネットの利用環境 定点調査(2019年上期)
https://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2019/2819

この記事が気に入ったら
いいね ! をお願いします

Twitter で

木暮祐一のぶらり携帯散歩道カテゴリの最新記事