PCメーカーや老舗メーカーが奮闘、サムスンやアップルの下に続くのはどんなメーカー|山根康宏のワールドモバイルレポート

PCメーカーや老舗メーカーが奮闘、サムスンやアップルの下に続くのはどんなメーカー|山根康宏のワールドモバイルレポート

スマートフォンの世界シェアは、毎四半期ごとに大手調査会社が調査結果を発表している。1位サムスンは長年変わらず、2019年になると2位はアップルを抜いたファーウェイ、3位がアップルという順序が続いている。その下にはシャオミ、OPPO、Vivoの3社が4位グループを形成しており、これらの企業が上位6位を占めている構造はここ数年変わらない。

ではその下にはどんなメーカーが位置しているのだろうか?ソニーのXperiaシリーズは日本でも人気だし、ゲーミングスマートフォンやコスパに長ける端末を送り出すASUSなど、日本でも知られたメーカーがそれなりに存在感を示しているようにも思えるところだ。

ゲーミングスマホ「ROG Phone II」を出したASUSは世界でどれくらいのシェアがあるのだろうか?
ゲーミングスマホ「ROG Phone II」を出したASUSは世界でどれくらいのシェアがあるのだろうか?

それではシンガポールの調査会社、カウンターポイントの調査結果を見てみよう。
2019年第2四半期のスマートフォン出荷シェアは以下となっている。

1位:サムスン
2位:ファーウェイ
3位:アップル
4位:シャオミ
5位:OPPO
6位:Vivo
7位:レノボ
8位:LG
9位:HMD
10位:Realme

6位よりも下のメーカーは、レノボ、LG、HMD、Realmeの順位だ。いずれもシェアは2%から1%台と低く、次の四半期には他のメーカーと入れ替わり10位内から外れてしまう可能性もあるだろう。とはいえこの4社はいずれも実力があるため、大幅に順位を下げることもなさそうだ。

この中で意外と思えるのがレノボの順位ではないだろうか。レノボのスマートフォンといえば日本では見かけず、2016年にソフトバンクから主に企業向けとして「SoftBank 503LV」を販売したことが記憶にある程度だろう。海外では中国や新興国向けにいくつか製品を出しているものの、存在感はあまり高くはない。

レノボのスマートフォンは海外でもあまりメジャーではない
レノボのスマートフォンは海外でもあまりメジャーではない

実はレノボの出荷台数には、モトローラのスマートフォンも含まれているのだ。レノボは2014年にグーグルからモトローラを買収、それ以降モトローラブランドのスマートフォンをそのまま送り続けているのである。
モトローラのスマートフォンはモジュール合体式の「Z」シリーズを頂点に、「X」「G」「E」と複数のモデルを展開。日本を含む先進国でも一定の人気になっている。また古くからのモトローラファンも多い。モトローラブランドの強さがレノボを世界シェア6位に引き上げているのである。

モトローラのスマートフォンがレノボの出荷台数の大半を占めている
モトローラのスマートフォンがレノボの出荷台数の大半を占めている

8位のLGは日本でもおなじみのメーカーだろう。一昔前はサムスンのあとをすぐ追いかけるほどの存在だったが、ハイエンド製品で差をつけられ、今ではその下に位置する中低位クラスの製品を多数展開することで出荷台数をキープしている。日本でもLG Style2 L-01LやK50が夏モデルとして登場しているが、海外でも「X」や「Q」といったミッドレンジモデルが人気だ。

LGは今ではミッドレンジモデルが人気の中心だ
LGは今ではミッドレンジモデルが人気の中心だ

もちろんハイエンドモデルは音声AIアシスタント「LG ThinQ」に対応したフラッグシップ機として「V50 ThinQ」や「G8 ThinQ」を出しているものの、サムスンやアップル、ファーウェイの最上位モデルにブランド力で差をつけられているのが実情だ。2画面化できるV50 ThinQは5Gにも対応しておりアメリカでも販売されているが、まだ5Gが始まった国が多くないため販売国は限定されてしまっている。

ハイエンドモデルの人気はサムスンやアップルに引き離されている
ハイエンドモデルの人気はサムスンやアップルに引き離されている

さて9位のHMD(HMD Global)は聞きなれないメーカーだろう。しかし同社が販売するスマートフォン・携帯電話には「NOKIA」のロゴが入っている。往年の大メーカー、ノキアからブランド提供を受け、HMDが今は端末を開発しているのである。同社はフィンランドの会社で、元ノキア関係者と台湾のODMメーカー、フォックスコンの子会社のジョイントベンチャーだ。

HMDはノキアの端末を手掛ける
HMDはノキアの端末を手掛ける

日本ではメジャーにはなれず消え去ってしまったノキアだが、iPhoneが登場する以前の海外では今のアップルとサムスンを足したような存在だった。誰もが使っているのがノキアのスマートフォンや携帯電話であり、特徴的な着信音「Nokia Tunes」が世界中どこでも聞かれたものだ。

その後ノキアは一度市場から撤退するが、HMDが再びノキア製品を作り始めると懐かしさや当時の信頼性を知る年配者を中心に人気を回復、また「お父さんが使っていた」という若年世代が当時のノキアへのあこがれからHMDの製品を買うようになった。
スマートフォンの製品展開数も多く、今後さらなるシェアアップが期待できそうだ。

往年のノキアケータイの復刻モデルも話題だ(Nokia 3310 3G)
往年のノキアケータイの復刻モデルも話題だ(Nokia 3310 3G)

そして10位のRealmeはOPPOから分離したばかりの若いメーカー。インドなどスマートフォンの普及が急成長している市場にコストパフォーマンスの高いモデルを展開して人気を集めている。OPPOはもともと新興国に強いメーカーだが、RealmeはOPPOのサブブランドとしても知られることで信頼も勝ち取っているのだ。

インドで人気のRealme
インドで人気のRealme

シェアの数値が低くとも、世界の出荷台数で10位以内に入っているということはしっかりとした実力があるということだ。次の四半期ではこれらメーカーの動きにどのような変動があるのか気になるところである。

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