最初の関門はインストールしたあとの本人確認や銀行口座の設定とかなんですよね…
株式会社GVが運営する、お金の情報サイト「まねーぶ」は、FPサテライト株式会社監修のもと、全国20歳~69歳の消費者を対象に1000人規模の意識調査を実施。実に4人に1人は、キャッシュレス利用がこれまで無し、「今後電子マネーを利用したい」と回答した人は3割未満という結果がわかりました。増税1ヶ月前の調査でこの結果は、結構ショッキングかも…
■調査の背景
2019年10月~2020年6月末までの9か月間に限り、経済産業省主導で「キャッシュレス・ポイント還元事業」が実施されます。同施策は増税に伴う消費者負担緩和だけでなく、“消費者の利便性”と“事業者の生産性向上”といった観点も含め、キャッシュレス化推進の一環といえます。
事業者側は加盟店の拡大やサービス・キャンペーンなど多様化している一方で、消費者側は未だ現金主義でキャッシュレス決済を利用しない人も多く、日本のキャッシュレス普及率は諸外国と比較してもまだまだ低いのが現状です。その原因・理由を明らかにし、キャッシュレスへの認識を見直す機会となるよう本調査が実施されました。
◆調査結果サマリー
1. 消費者のおよそ約4人に1人が、過去1年間に「電子マネーの利用なし」と回答
2. 電子マネーを利用しない1番の理由は「セキュリティが不安・信用していない」
3. 電子マネー非利用者の8割が「ポイント還元事業を知っている・聞いたことがある」と回答
4. 今後、「電子マネーを利用したい」と回答したのは3割以下
※調査対象:(調査1)全国20歳~69歳男女1000人/(調査2以降)内、電子マネー利用なし276人
全集計結果データはこちらから閲覧できます。
(調査1)過去1年以内の電子マネー利用有無
• 消費者の4人に1人が「電子マネーの利用なし」と回答
※以下に当たる決済方法については、電子マネー利用から除外
(クレジットカード/デビット/プリペイドによるカード決済、交通系ICでの交通機関運賃支払い)
全国消費者1000人を対象に過去1年以内の電子マネー利用について調査をしたところ、「利用なし(276人/28%)」と約4人に1人が電子マネーの利用をしていないことが明らかになりました。
また、利用なしと回答した消費者の普段利用する決済方法として、「現金(195件/71%)」、次いで「カード決済(81件/29%)」と、“現金派”が多くみられました。
クレジットカード、デビットカードもカウントされてないので、けして現金以外の決済方法に拒否感が強いわけではないようです。「カード決済より電子マネー決済の方が自分にとってお得である」と感じられた場合に、さらに多くの人が電子マネー決済を利用するようになるのかもしれません。コンビニやスーパーなどで、交通系ICカードで支払っているシーンは、そんなに珍しい光景ではなくなってきていますよね。
(調査2)電子マネーを利用しない理由
• 電子マネーを利用しない理由として最も多いのは「セキュリティが不安・信用していない」
※理由項目を1位~3位で3つ選択・・・1位3ポイント、2位2ポイント、3位1ポイントとして算出
電子マネーを利用しない理由を上位から見てみます。
・「セキュリティが不安・信用していない(291ポイント/18%)」
・「現金で支払いたい(252ポイント/15%)」
・「面倒くさい(246ポイント/15%)」
・「使い方・登録方法がわからない(174ポイント/11%)」
・「使える店舗が少ない・限られている(174ポイント/11%)」
セキュリティへの不安が最も高く、スマートフォンの紛失や盗難時のリスク、情報流出や不正利用などの懸念もあり、利用に対する不安は増加している傾向にあります。
新しい決済方法に対する不信感や不安、特に不正利用のリスクや登録方法がシステムによってまちまちでわかりづらい、といったセキュリティや利用しやすさといった面が回答上位に来ています。ただ、使い過ぎへの心配についてはチャージ金額を一定にする、銀行口座に紐付けるなどの方法で不安を取り除くことはできますし、もっと知ってもらうことが今後の普及に繋がりそうです。
(調査3)10月の消費税増税によるポイント還元事業の認識度
• およそ8割が「ポイント還元事業を知っている・聞いたことがある」と回答
(調査4)今後、電子マネーを利用したいですか
• 「電子マネーを利用したい」と回答したのは3割以下
「消費増税に伴う、キャッシュレス決済時のポイント還元事業」についての質問。
・「知っている(123人/45%)」
・「聞いたことはあるが内容はよく知らない(99人/36%)」
およそ8割が認識しているにも関わらず、「今後電子マネーを利用したい」と回答したのは3割以下!電子マネー非利用者へ推進していくには、調査2で挙げた「セキュリティ対策」、「現金よりも利便性がある」、「利用店舗の拡大」の課題をクリアしていく必要が大きいといえます。
予めお金をチャージし速やかに決済ができる電子マネーは、支出管理のしやすさとその決済スピードから、今後も利用者が拡大していくと思われますが、決済手段の主流となるには現在の利便性は損なわないまま、不正利用されにくい仕組みを導入するなど、セキュリティ面の向上が最大の課題となります。
◆調査概要
• 調査方法:インターネット調査
• 調査期間:2019年9月5日~2019年9月8日
• 調査対象:(調査1)全国20歳~69歳男女1000人/(調査2以降)内、電子マネー利用なし276人
• 調査監修:FPサテライト株式会社