先日、各種メディアで報じられた「世界最悪級のデータ流出」。インターネットオークションにて販売されたハードディスクから行政文書が復元されたと報道されました。 12月に入り、これから家の大掃除をする方も増えてくるのではないでしょうか?
片付けている最中に懐かしい物が出てきて、片付けが進まなくなることもよくあると思いますが、筆者もその一人です。
先日、自宅にある使っていない携帯電話、すなわち[…]
このハードディスクは、リース会社が委託した処理業者の従業員が、転売目的で不正に入手したとの事でした。先日「中古スマホを高く売る方法 ―買った時から売ることを考えてスマホを使おう!―」にてスマホを高く売る方法を書きましたが、スマホの中には写真、メール、電話帳など個人情報が沢山入っています。
これらのデータは大丈夫なのでしょうか?
今日はスマホのデータを復元できないように正しく初期化する方法を書いていきたいと思います。
スマホのデータってそもそも削除可能?
スマホの設定メニュー内に「工場出荷状態に戻す」「データを削除する」などの項目があります。このメニューを実行することによりスマホからデータが消えますが、この状態はデータ復元ができない状態なのでしょうか?
残念ながら、復元ソフトなどを利用することにより復元ができてしまいます。
これはスマホに限らずパソコンなども同じです。
どういうことかとわかりやすく書くと、目次の情報だけを消して見えないようにしているだけで、新しいデータを上書きしていいですよという状態にあります。
したがって、この状態で復元ソフトなどを使うとデータが復元できてしまうわけです。
それでは中古で売った場合、復元されてしまうじゃないかと思いがちですが、これを回避する方法があります。
暗号化して復元出来なくする
実はスマホには、データを暗号化して蓄積し、データを見る際にはこの暗号を解除して見る、という方法があります。
この場合、上記に書いた通り目次情報を消して疑似的にデータを削除しただけでも、この暗号化キーを物理的に削除するだけで復元が実質不可能になり、安全性が保たれるのです。
この暗号化は皆さんがお持ちのスマートフォンのほとんどに採用されております。
スマホのOS別に設定の仕方を説明していきます。
iPhoneの場合
iPhoneは皆さんが気がつかない間に暗号化されておりました。
なので特に気を付けなくても大丈夫です。
自動で暗号化されるようになったのは「iOS 8以降」となりますので、御自身のiPhoneのバージョンを確認してみましょう。
システムバージョンに記載されている数字が「8.0 以降」であればデフォルトで暗号化されています。
Androidの場合
AndroidOSのスマホの場合も、最近の機種は端末設定にある「暗号化」がデフォルトで有効に設定されています。OSのバージョンが6.0以降の端末はデフォルトで有効になっていると思われますが、御自身でバージョンアップをして上げている場合もあります。
以下の方法で確認してみてください。
設定アイコンをタップしてメニュー内の「セキュリティ」をタップする。
「スマートフォンの暗号化」が「暗号化されています」となっていることを確認。
※確認端末:Pixel3xl OSver.10 機種やOSVerにより確認手順や表記が異なる場合があります。
自分の事は自分で守る
スマートフォンには写真や電話帳、SNSの情報、モバイルバンキングのパスワード等々、悪意のある人に渡るととても危ない個人情報が沢山入っています。
自分自身だけではなく、データとして入っている第三者の情報までも流出してしまう可能性があります。
不正にこれらのデータを入手する悪意のある人が悪いのはもちろんですが、自己防衛として最低限の暗号化設定などを行い、自分自身で守るようにすることを意識して利用しましょう。