SIMとは
SIMとはスマートフォンの契約者のID番号が記録されたICカードです。
最近は安い価格で利用できる「格安スマホ」の認知度が高まり、同時に「格安SIM」などの言葉をよく聞くようになりました。しかしSIMが何なのか理解していない人も多いでしょう。SIMはスマホに装着されているICカードで、契約者を識別するためのIDや電話番号、メールアドレスなどの情報が記録されています。
SIMカードに情報を記録しておくことにより、スマホの機種を変えてもSIMカードを入れ替えるだけで情報を簡単に移すことができます。
SIMを買う方法
SIMはどのようにして購入すればよいのでしょうか。
SIMは格安スマホで利用するSIMだけでなく、海外旅行などに行く場合に現地でスマホを利用するために現地キャリアのSIMを購入する必要があります。プリペイド式の海外のキャリアのSIMを使うことにより、プリペイド分の通信が可能となります。
しかし実際にどのようにして購入すればいいのかわからないという方も多いでしょう。
ここではSIMを買う方法について紹介します。
SIMを買う方法1:日本の空港で買う
SIMは出国前に日本の空港で購入する方法があります。
海外へ出国する前に日本の空港で購入することもできます。通常のSIMカードでは特定の国でしか利用できませんが、日本の空港で販売されているSIMカードの中にはグローバルに利用できるタイプもあるため、空港での購入を検討している場合には探してみると良いでしょう。
ただし、国内で購入したSIMは通信量が割高になる場合があるため、その点は注意しましょう。
SIMを買う方法2:現地の空港で買う
SIMは現地で購入する方法があります。
現地に到着してから空港でSIMを購入することもできます。現地の場合は通信料金も安く抑えられますが、事前にどこで販売しているかリサーチしておく必要があります。
また、利用する場合にもSIMカードの種類についてわかっていなければ難しいため、種類について理解できるレベルの語学力が必要であり、さらにスマホについても詳しくなければ現地での購入は厳しいです。
SIMを買う方法3:日本の通販で買う
SIMは日本のネットショップで購入する方法があります。
SIMカードは日本の家電量販店の通販サイトなどでも販売されているため、事前に購入しておくことも可能です。
販売業者によって内容は異なりますが、SIMカードだけでなくデバイスとセットになっているものもあります。通販なら日本の空港や現地の空港で購入するよりも種類も豊富で、事前にチェックしておけば当日慌てることもないためおすすめです。
SIMカードのメリット
海外でスマホを利用するためにSIMカードを購入することには、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。
海外出張や海外旅行などの際には海外での通信手段が必要ですが、海外でスマホを利用するならSIMカードを購入するだけでなく、Wi-Fiをレンタルしたり、データローミングするといった方法もあります。ここではSIMカードのメリットについて紹介します。
SIMカードのメリット1:Wi-Fiルーターを借りるより安い
海外でSIMカードを利用する場合、Wi-Fiルーターをレンタルするよりも安価です。
SIMカードは格安SIMでもわかるとおり、Wi-Fiと比較しても料金が安い傾向にあります。さらに国産ではなく海外SIMなら、さらに安く済ませることができるでしょう。
ただし、前述のとおり設定が難しく、さらに海外SIMの場合は言葉の壁もあるため、難易度は高めだと言えるでしょう。
SIMカードのメリット2:手軽
海外でSIMカードを利用する場合、Wi-Fiルーターをレンタルするよりも手軽です。
海外旅行のパックにも、海外で利用できるWi-Fiルーターをレンタルするサービスが付いている場合があります。しかしレンタルの場合は返却する必要があり、いくらかの手間がかかります。
SIMカードを購入すれば返却する必要はなく、プリペイド分まで使い切ることができるため、手間がかかりません。
SIMカードのメリット3:Wi-Fiルーターより通信速度が速い
海外でSIMカードを利用する場合、Wi-Fiよりも通信速度が速い傾向にあります。
キャリアによってばらつきがあるため、一概には言えませんが、SIMカードの方が通信速度が速い場合が多いようです。また、SIMカードは利用可能量を超えた場合に全くインターネット利用ができなくなるタイプと、有効期間内であれば通信速度は低下するもののインターネットが利用できるタイプの2種類があります。そのため、事前にチェックしておくようにしましょう。
SIMカードのデメリット
海外でスマホを利用するためにSIMカードを購入することには、いくつかのデメリットもあります。
SIMカードのメリットについて紹介しましたが、反対にSIMカードならではのデメリットも存在します。ここではSIMカードのデメリットについて紹介します。
SIMカードのデメリット1:データ量を気にしなければならない
海外でSIMカードを利用する場合、プリペイド式のためデータ量に注意する必要があります。
SIMカードはプリペイド式になっており、利用できる通信量が決まっています。前述のとおり、利用可能量を超えた場合に通信ができなくなるタイプと通信速度が非常に遅くなるタイプがあるため、データ残量については気にしておく必要があると言えるでしょう。
SIMカードのデメリット2:SIMフリーのスマホが必要
海外でSIMカードを利用する場合、そもそもSIMフリーのスマホが必要です。
言うまでもないですが、SIMカードを利用するにはSIMフリースマホが必要です。一般的なキャリアのスマホを使っている場合、別にスマホを用意する必要があるためWi-Fiレンタルを利用するという方も多いでしょう。
また、ネットショップなどではSIMカードとSIMフリーのスマホがセットで販売されている場合もあるため、チェックしておくと良いでしょう。
SIMカードを利用するためには
SIMカードを利用するにはどのような手順があるのでしょうか。
初めて海外旅行や海外出張のためにSIMカードの利用を検討しているという方もいるでしょう。しかし単純にSIMフリースマホとSIMカードを用意するだけでは利用することはできません。
ここではSIMカードを利用するための方法について紹介します。
スマホのSIMロックを解除する
SIMカードを利用するためには、スマホのSIMロックを解除する必要があります。
SIMカードを利用するためにはロックを解除する必要がありますが、SIMフリースマホでない場合は自分でロックを解除することはできません。また、無理にSIMロックを解除した場合、保証の対象から外れる場合が多いため注意が必要です。
SIMロックを解除する場合は、キャリアショップなどで解除を依頼するようにしましょう。
手に入れたSIMカードを入れ替える
SIMカードを利用するためには、購入したSIMカードに入れ替えましょう。
ロックを外して元々入っていたSIMカードを抜いたら、新しいSIMカードを入れましょう。サイズが合わないSIMを購入してしまうと入らないため、注意が必要です。
また、すでにキャリアを解約したスマホでも、新しいSIMカードを入れることによりインターネットを利用できる場合があります。
絶対に国内で使ってたSIMを無くさないようにする
SIMカードを利用する場合には、元々使っていたSIMカードを厳重に保管するようにしましょう。
プリペイド式のSIMカードはあくまで海外での一時的な利用のために購入したものなので、帰国後には元のSIMカードに入れ替える必要があります。また、SIMカードには契約者の電話番号などの個人情報も含まれているため、第三者の手に渡れば不正利用される可能性があります。そのため、SIMカードは絶対に失くさないように気を付けましょう。
SIMカードの選び方
SIMカードはどのような点に注目して選ぶと良いのでしょうか。
海外旅行などのために初めてSIMカードを購入する場合、どんな基準で選べばいいのかわからないという方も多いでしょう。よく考えずに選んでしまうと、海外に行ってから現地で使えなかったといったケースになりかねません。
ここではSIMカードの選び方について紹介します。
SIMカードの選び方1:旅先の国で選ぶ
SIMカードは旅先の国で使えるかどうかで選びましょう。
海外で利用する場合、実際に現地で使えるSIMカードなのかどうかはもっとも重要です。現地の空港などで購入すれば確実に使えますが、前述のとおり言葉の壁などがあり、ハードルが高いのがネックです。
事前に通販などで旅先の国に対応しているものを選ぶか、グローバルタイプのSIMカードを用意するようにしましょう。
SIMカードの選び方2:データ量で選ぶ
SIMカードはデータ量が十分かどうかで選びましょう。
SIMカードはプリペイド式となっているため、Wi-Fiルーターなどと違い、あらかじめ使用できるデータ量が決まっています。不慣れな海外で突然インターネットが利用できなくなれば、非常に困ったことになります。そのため、購入時には十分なデータ量なのかどうかは必ずチェックするようにしましょう。
また、データの利用可能量を超えた場合、使えなくなるのか通信が遅くなるのかもチェックしましょう。
SIMカードの選び方3:通話可能かで選ぶ
SIMカードは音声通話が可能かどうかで選びましょう。
SIMカードには種類があり、データ通信のみのタイプと、データ通信と音声通話が利用できるタイプがあります。旅先で通話をする必要があるなら、必ず音声通話ができるタイプを選ぶようにしましょう。料金は現地キャリア規定の料金になるため、現地同士での通話なら安いです。ただし、国際通話の場合はやや高額になるため注意しましょう。
SIMカードの選び方4:自分のスマホが対応しているかで選ぶ
SIMカードが自分のスマホが対応しているかどうか必ずチェックしましょう。
SIMカードは3種類のサイズがあり、大きいサイズから標準SIM、マイクロSIM、ナノSIMの順になっています。そのため、事前に自分のスマホのSIMカードのサイズを調べておく必要があります。また、そもそもSIMフリーのスマホでなければロックが解除されていないため、事前に確認し、ロックされている場合はショップなどで解除してもらうようにしましょう。
SIMカードの初期設定の方法
SIMカードの初期設定はどのような手順になるのでしょうか。
SIMカードを購入した場合、利用するためにはまずは初期設定としてAPN設定を行う必要があります。メーカーによっては不要な場合もありますが、いざというときに困らないように知っておく方が良いでしょう。ここではSIMカードの初期設定の方法について紹介します。
APNを設定する
新しいSIMカードに入れ替えたら、APN設定を行いましょう。
iPhoneでの接続方法になりますが、SIMカードを入れ替えたらAPN設定プロファイルをダウンロードしましょう。ダウンロードが完了すればプロファイル画面が開くため、インストールを行いましょう。承諾画面や警告などが出ますが、OKを押して進めてインストールボタンを押し、インストール完了が出たら設定は完了です。
APN設定が不要なこともある
UQ mobile版iPhone 5sのSIMカードなら、iPhone 5sでのAPN設定は不要です。
UQ mobileはiPhone 5sの販売を行っていますが、UQ mobileのSIMカードを使って利用する場合はAPN設定が不要です。なぜかというと、auがUQ mobileのiPhone用に専用SIMカードを発行し、AppleがそのSIMカードに対応したキャリア設定を配布しているためです。
おすすめの海外SIMカード5選
おすすめの海外SIMカードはあるのでしょうか。
海外旅行などの旅先で現地のSIMカードを購入する場合、何も知らない状態だと不安です。海外のSIMカードを購入する場合は、その場所に最適なおすすめSIMカードを利用すると良いでしょう。
ここではおすすめの海外SIMカード5選を紹介します。
おすすめの海外SIMカード1:Three
Threeは特にヨーロッパ旅行に最適なおすすめ海外SIMカードです。
イギリスの通信会社Threeが提供しているSIMカードは、海外でもヨーロッパに特化しています。ヨーロッパ他48か国をカバーし、日本でもamazonで販売されており事前に購入できるため、現地で購入する手間やトラブルを避けることが可能です。
また、値段も1GB 1,000円以下で購入でき、SIMフリースマホであれば利用するのも簡単なので、ヨーロッパなど海外旅行によく行く方にはおすすめの海外SIMカードです。
おすすめの海外SIMカード2:AIS SIM2Fly
AIS SIM2Flyは世界70ヶ国以上に対応しているおすすめ海外SIMカードです。
タイのAISが提供しているSIMカードで、利用期間は15日間、容量は4GBと大容量になっています。また、利用可能データ量を超えた場合は一般的なキャリアと同じく速度が低下しますが、突然インターネットに繋がらなくなるということはないため安心です。利用国は世界70ヶ国以上あり、ヨーロッパのほとんどの国をカバーしています。
また、アジアやアメリカなどさまざまな国で利用可能な海外SIMカードとなっています。
おすすめの海外SIMカード3:チャイナモバイル
チャイナモバイルは中国最大手の通信事業者の提供するおすすめ海外SIMカードです。
香港SIMの中では4日間データ無制限と、もっともコストパフォーマンスが良いSIMカードです。中国、香港で利用することができます。データ無制限ですが、1日1GBを超えると速度が低下します。ただし、現地で動画などを頻繁に見ない限り、1GBを超えるケースは少ないでしょう。
amazonなどでも安価に購入でき、データ通信専用ではなく音声通話も付いているため、現地で通話も可能です。さらに80分間の無料電話も付いてきます。
おすすめの海外SIMカード4:チャイナユニコム
チャイナユニコムは中国、香港で利用できるおすすめ海外SIMカードです。
amazonでも利用者が多い人気のSIMカードです。利用期間は8日で、データ量は2GB、5GB、7GBなどがあります。利用可能なデータ量を超えた場合は速度は低下しますが、インターネットに繋がらなくなるということはありません。
日本で購入する場合、amazonだけでなく楽天などでも販売されているため、用途に合わせて必要なデータ量のチャイナユニコムのSIMカードを用意すると良いでしょう。
おすすめの海外SIMカード5: lycamobile
lycamobile(ライカモバイル)はハワイやアメリカで利用できるおすすめ海外SIMカードです。
lycamobileは2006年にオランダでのサービス開始以来、世界中の1,500万人以上のユーザーに支持されているMVNOです。ハワイやアメリカなどへの旅行者向けに、世界中の23カ国で利用できるSIMカードを提供しています。また、lycamobileのSIMカードは標準SIM、マイクロSIM、ナノSIMのすべてのサイズに対応しているため、対応するスマホのSIMカードのサイズに切り取って利用できます。
キャリア別SIMロックの解除方法
SIMロックの解除方法について紹介します。
手元にAndroidやiPhoneのSIMロックを解除して新しいSIMカードに入れ替えたい場合、先にSIMロックを解除する必要があります。しかし自分でロックを解除するとキャリアの保証から外れるなどのリスクがあるため、必ずキャリアごとの決まった手続きを踏んで解除を行うようにしましょう。また、オンラインではなく販売店で手続きを行う場合、どのキャリアでも手数料3,000円を取られるため注意が必要です。
ここではキャリア別SIMロックの解除方法を紹介します。
au
auでSIMロックの解除を行う場合は、パソコン、auショップで申し込むことが可能です。
auショップやオンラインなどで購入した回線契約をしている端末の場合は、オンラインでMy auからの受付、もしくはauショップでの受付が可能です。回線契約をしていない中古端末の場合は、auショップのみとなっています。また、購入日から100日経過していない場合は解除不可なケースがあるため注意しましょう。
詳しくはau公式のSIMロック解除の手続きを参照してください。
SIMロック解除のお手続き | スマートフォン・携帯電話をご利用の方 | au
https://www.au.com/support/service/mobile/procedure/simcard/unlock/
docomo
docomoでSIMロックの解除を行う場合は、パソコンや電話、ドコモショップで申し込むことが可能です。
ドコモショップなどで購入した端末の場合は、2015年5月以降に発売されたモデルならMy docomo、電話、ショップのどこからでも申し込み可能です。ただし、2015年5月以前発売のものや中古端末はオンラインでの受付ができません。また、購入日から100日経過していない場合は、SIMロック解除不可なケースがあるため注意しましょう。
詳しくはdocomo公式のSIMロック解除の手続きを参照してください。
SIMロック解除の手続き | お客様サポート | NTTドコモ
https://www.nttdocomo.co.jp/support/unlock_simcard/
SoftBank
SoftBankでSIMロックの解除を行う場合は、オンラインもしくはソフトバンクショップで申し込むことが可能です。
SoftBankのスマホのSIMロックを解除する場合も、他のキャリアと同じくソフトバンク販売店購入した場合はオンラインもしくはショップ受付、回線契約をしていない中古端末の場合はソフトバンクショップのみとなっています。また、購入日から100日経過していない場合は解除不可なケースがあるため注意しましょう。
詳しくはSoftBank公式のSIMロック解除の手続きを参照してください。
ソフトバンクの携帯電話を他社で利用する/SIMロック解除 | スマートフォン・携帯電話 | ソフトバンク
https://www.softbank.jp/mobile/support/usim/unlock_procedure/
SIMカードを利用して快適な海外旅行を楽しもう!
海外旅行へ行くなら便利で安い海外SIMカードを利用しましょう。
海外旅行へ行く場合、現地でインターネットを利用するためにはSIMカードを用意する必要があります。音声通話が可能な海外SIMなら電話料金も安く、快適にインターネットを利用することができます。また、最近は現地で購入しなくても、事前にネットショップで購入できるため、到着したらすぐにインターネットを利用することができます。
ぜひこの記事で紹介したおすすめの海外SIMカードを参考に、便利なSIMカードを海外旅行で活用してみてはいかがでしょうか。