中学生のZoom利用率は塾を中心に15%|木暮祐一のぶらり携帯散歩道

中学生のZoom利用率は塾を中心に15%|木暮祐一のぶらり携帯散歩道

NTTドコモ モバイル社会研究所は、小中学生のビデオ通話利用状況について2020年9月~10月に行った調査結果をもとに報告を公表しています。

コロナ禍において、授業のオンライン化が急速に進んだのかと思いきや、オンライン用ビデオ通話サービスの利用率はそれほど高くはなさそうです。コロナ禍による授業のオンライン化はわが国に限った話ではなく、世界中で子どもたちがインターネットを通じたオンラインでの学びのシーンを目にした一方で、わが国ではこの程度なの?と正直驚きを隠せません。

モバイル社会研究所によれば、まず小中学生の保護者に「お子様が学校、塾、家庭でのオンラインでのやりとりのために使っているビデオ通話サービスを教えてください」と伺いました。その結果、中学生になると学校のやり取りでは「LINEグループ通話」を使う割合が16%で比較的高く、塾のやり取りに「Zoom」を利用している子どもは15%となっていました。家庭でのやり取りでは「LINEグループ通話」の利用が約6割となっていました。

オンラインでのやりとりのために使っているビデオ通話サービス[調査対象:小中学生の保護者が回答]
オンラインでのやりとりのために使っているビデオ通話サービス[調査対象:小中学生の保護者が回答]
学校や塾でのLINEグループ通話の利用は必ずしも授業だけではなく、先生、友人とのコミュニケーションツールとして活用されていることが伺えます。ご存じの方も多いと思いますが、たとえば中国では家族とのコミュニケーションでは日常的にビデオ通話をかなり多用しています。私の知人の中国人たちも、手軽にしかも安価に利用できるということで、WeChatなどのSNSアプリを使用して、1日に何度もビデオ通話をしている様子を見かけます。一方で、わが国ではなかなかビデオ通話を利用する機会は少ないせいか、授業等でもビデオ通話サービスの使用は限定的なのでしょうか。

ちなみに、大学においても本年はオンライン授業に移行したところがたくさんありました。たまたま筆者の大学はコロナの影響が少ない地域のため、本年5月以降は通常通りの対面授業となっていますが、首都圏の多くの大学ではいまだオンライン授業を継続しているところが多数あります。

そうした学びの環境が大きく変化した中で、オンライン授業を通じた学びの成果に大きな差がついているように感じています。つまり、昨年までの対面授業の学生たちとの比較において、オンライン授業のために「ものすごく学んだ優秀な学生」と、対面授業ではないために手を抜いたのか「例年より出来が悪い学生」に二極化しているように感じるのです。オンラインだからこそ、自ら学ぶ意思・意識が高い学生は時間も有効に使いながらインターネットを通じてたくさんのインプットをしています。一方で自ら学ぶ意思・意識が低い学生はオンラインなので手を抜くのも簡単なのです。

ちょっと話が脱線しましたが、小中学生ももはや今後はオンライン学習にもっと慣れていくべきでしょう。実際にコロナで長期休校となり、その間の学びとしてオンラインの活用が求められていたはずなのですが、実際の利用率はこんなにも少なかったという結果です。おそらく教育の現場ではイレギュラーな対応を求められて混乱もあったのでしょう。とはいえ、わが国では Society 5.0 時代に生きる子どもたちの未来を見据え、児童生徒向けの1人1台の学習用端末と、高速大容量の通信ネットワークを一体的に整備する「GIGAスクール構想」を打ち出しています。ICTを有効に活用した学びを得意とする子どもたちを一人でも多く輩出できる教育環境、教育人材の整備に期待したいものです。

NTTドコモ モバイル社会研究所
「中学生のZoom利用率は15%。TikTokは3割が毎日利用」
https://www.moba-ken.jp/project/children/kodomo20201216.html

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