スマホで検査結果を確認、唾液PCR検査を受けてみた|木暮祐一のぶらり携帯散歩道

スマホで検査結果を確認、唾液PCR検査を受けてみた|木暮祐一のぶらり携帯散歩道

筆者はこれまで、ケータイやスマホから手軽に医療にアクセスできる世界を目指して色々な取り組みをしてきました。なかなかその道は険しく、社会に定着させるにはまだはるかに時間がかかるであろうと考えていたのでしたが、新型コロナウイルス感染症拡大がむしろこういう世界を後押ししてくれる結果となってしまいました。
たびたび本連載でも、オンライン診療をはじめとする「スマホで医療」の動向をご紹介してきましたが、今回はスマホから手軽に申し込んで、スマホで結果を確認できる新型コロナウイルス感染症診断用のPCR検査についてご紹介しましょう。

申し込みから結果確認までスマホと言っても、もちろんその間の検査には物理的な方法が介在します。あくまでオンラインで検査を依頼し、検体を郵送し、結果がオンラインで返ってくるというサービスです。

新型コロナウイルス感染症の拡大で、わが国でもPCR検査が手軽に利用できるようになりました。新橋や秋葉原などではPCR検査専門のクリニックがありますし、ドラッグストアで検査キットも入手できるようになりました。しかし、わざわざそういう所まで足を運ばなくても、オンラインから手軽にPCR検査を申し込むサービスも登場しています。

今回試してみたのは、ソフトバンクのグループ会社であるヘルスケアテクノロジーズ株式会社提供のPCR検査サービスで、検査料もおそらく最も安い部類と言えそうです。ソフトバンクは、昨年9月に孫正義会長が「社会貢献の一環として利益なしの2,000円でPCR検査を行う」と公表したのち、直ちにPCR検査を実施する機関として国立国際医療研究センター国府台病院の建物の一部を借用し、新型コロナウイルス検査センター株式会社(現、SB新型コロナウイルス検査センター株式会社)を設立、法人や自治体などを対象にPCR検査を提供してきました。

しかし、年末から新型コロナウイルス感染症の第3波拡大により2回目の緊急事態宣言が発動され、一般の人々の間にも感染確認のためにPCR検査をしたいというニーズが高まってきたのです。そうした中で、ソフトバンクのグループ会社が取り組んできたPCR検査はあくまで法人や自治体向けのサービスでしたが、新型コロナウイルス感染症が再度の急拡大の状況の中で、一般のユーザーからの検査ニーズが高まったとして、個人でも2月3日からオンライン申込で検査を受けられるようになりました。
提供価格は、検査料自体はソフトバンクが標榜する2,000円(税込み2,200円)ですが、それ以外に検査キットなどの資材実費などを加えると、返送料別5,500円(税込み6,050円)となります。同時に複数人で検査を受ける場合は共用できる資材の分だけ安くなります。なお、ご紹介するサービスは5月末までの限定サービスとなっていますが、新型コロナウイルス感染症拡大の状況に応じて延長になる場合もありそうです。

<参考>
プレスリリース:ソフトバンクグループ、唾液PCR検査を個人向けに提供開始
https://healthcare-tech.co.jp/news/20210203.html

HELPO PCR検査パッケージ
https://store.helpo.jp/

さっそくオンラインで検査の申込です。検査キットを購入手続きします。

HELPO PCR検査パッケージから購入手続き
HELPO PCR検査パッケージから購入手続き

購入申込後、2日ほどで検査キットが自宅に到着。箱を開けると、検体となる唾液の採取から検体の梱包方法、発送の手順、結果の閲覧方法など詳しい手順が書かれた説明書と、必要な検査キット一式が入っています。

検査キットが到着
検査キットが到着
検査キットの内容
検査キットの内容

検査キットを使って検体となる唾液を採取し、専用の梱包材を使って返送箱に詰め、郵送するという段取りです。返送時には保冷剤を入れなくてはならず、同梱の保冷剤を一晩ぐらい冷凍庫に入れておく必要があります。また返送にはゆうパックを使います。検体採取後に当日の集荷で発送できるよう段取りを考える必要があります。自宅まで集荷に来てもらうことも可能ですが、当日中に郵便局まで持ち込んで発送も可能です。筆者は最寄りの郵便局に持ち込みました。

検査を受けるにあたり、まずはHELPOアプリのダウンロードが必要です。もともと法人用のアプリですが、キットに同梱されるマニュアルに記載されている招待コードを入力することで、アプリが利用できるようになります。そして検査は1日当たり実施件数に上限があるため、検査希望日をアプリからあらかじめ予約する必要があります。

検査当日は、HELPOアプリを起動し、アプリの指示に従って検体検体(唾液)の採取を行います。キット同梱の漏斗を採取ボトルに装着し、唾液を流し込みます。規定量まで唾液を出すのが意外に大変。色々なものを妄想し、唾液を出しました(笑) まあ、やはり酸っぱいものを想像すると唾液の出が良いようです。そして検体のコード(同梱されているQRコード)をアプリで読み取り、そのQRコードを採取したボトルに貼り付けます。その後もマニュアルに従って梱包し、あとは郵送するだけです。

唾液の採取完了
唾液の採取完了
パウチ袋に検体を封入
パウチ袋に検体を封入
さらにバリアパウチに検体を封入
さらにバリアパウチに検体を封入
冷凍庫で冷やしておいた保冷剤を返送用のバリアボックスへ
冷凍庫で冷やしておいた保冷剤を返送用のバリアボックスへ
検体、その他指示されたシート類を封入、あとは同梱のゆうパックラベルを貼り付けて郵送
検体、その他指示されたシート類を封入、あとは同梱のゆうパックラベルを貼り付けて郵送

検体を発送すると翌日にはSB新型コロナウイルス検査センターに到着し、当日中に検査が行われます。混雑具合にもよるのでしょうが、検査センターに到着後、1~2日で検査結果がアプリ上から確認できるようになります。筆者の場合は、発送翌日(つまり検査センターに到着した当日)の19時過ぎに結果が表示されました。

検査結果はHELPOアプリで確認できる
検査結果はHELPOアプリで確認できる

結果ですが、まあ思い当たる節もないので陰性でした。といっても、これはあくまで「ウイルス検出限度以下」という結果としてとらえなくてはいけません。例えば陽性になった人と濃厚接触していたのでPCR検査を受けたものの陰性だったが、その数日後に症状が現れ、再度PCR検査した結果陽性になったというケースも少なくありません。

また、こうした一般のユーザーが個人で利用できるPCR検査は基本的に研究目的のスクリーニング検査としての扱いになっているため「診断」を目的とはしていません。ですので、陽性が疑われる場合は改めて医療機関に受診する必要がありますし、陰性だからといってもそれが絶対的なものではないと心得る必要があります。

とはいえ、診断の参考にはなりますので、色々なところで活用はできそうですね。帰省する際に、念のため検査して陰性を確認してから行くとか、あるいは大学などで新学期が始まる際に、学生全員に受けてもらうとか、多方面でニーズがありそうです。

また、今回のこのサービスで利用したHELPOアプリは、もともとオンライン健康医療相談サービスを利用するためのアプリとして法人、自治体向けに提供されているものです。このPCR検査を利用した個人ユーザーも、6月末までの期間限定ではありますが、HELPOの全機能を利用することができます。PCR検査結果が返ってきて、それでも体調が芳しくないなど、不安なことがあったら手軽にアプリから医療従事者にチャットで相談ができます。また東京23区限定ですが、最短3時間で配送されてくる「ヘルスモール」も利用可能です。

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