システム開発やアプリ開発、webサイト制作など、プログラミングに付き物の「バグ」。開発エンジニアを悩ませる存在です。そんな「バグ」に関する言葉として、エンジニア達によく知られたものがあります。
それが「バグを憎んで人を憎まず」。
今回は、この「バグを憎んで人を憎まず」とは何なのか、そして当モバイル総合大学校(通称:モバ大)を運営する株式会社ウェブレッジオリジナルの「バグを憎んで人を憎まず」グッズについてもご紹介します。
バグを憎んで人を憎まず とは
バグとは
まず、「バグ」とは何でしょうか。一般には、プログラム上の欠陥や誤りを指し、結果としてシステムの不具合を引き起こすもののことを言います。不具合そのものをバグと呼ぶことも一般的です。また、バグを取り除き、正しい状態にすることを「デバッグ」と言います。
バグの語源は虫を表す「bug」から来ており、bug自体にも、悩ます、いらいらさせるといった意味があるとされています。また、過去には実際に虫(蛾)が機械の中から出てきたという驚きの逸話もあるようです。
なお、ソフトウェアテスト技術者の資格認定をおこなっているJSTQBが作成した「ソフトウェアテスト標準用語集」で「バグ」を調べると「“欠陥(defect)”を参照」としており、その定義を下記のように記載しています。
欠陥(defect):コンポーネント又はシステムに要求された機能が実現できない原因となる、コンポーネント又はシステムに含まれる不備。たとえば、不正なステートメント又はデータ定義。実行中に欠陥に遭遇した場合、コンポーネント又はシステムの故障を引き起こす。
(「ソフトウェアテスト標準用語集 日本語版 Version 2.3.J02」より引用。URL: http://jstqb.jp/dl/JSTQB-glossary.V2.3.J02.pdf , 閲覧日: 2021.6.17)
バグは開発エンジニア、技術者にはおなじみの言葉ですが、そうではない人でも聞いたことがあるでしょう。
例えば、コンシューマーゲームやソーシャルゲームなどのゲームでもよく聞きますね。通常では嬉しくないバグですが、バグを利用してゲームを有利に進める裏技なども存在します。しかしいずれにせよ、開発者やエンジニアにとって嬉しくない存在であることは確かです。
「バグを憎んで人を憎まず」を紹介した本
では、そんなバグにちなんだ言葉、「バグを憎んで人を憎まず」とはなんでしょうか?この言葉は日経BP社より2003年に発行されている「ソフトウェアテスト293の鉄則」という本に登場します。この本はCem Kaner, James Bach, Bret Pettichordの3名の著者が執筆し、 テスト技術者交流会が翻訳したものです。
この中の「鉄則154」が「バグを憎んで人を憎まず」となっており、この章では
バグを見つけたら、そのバグについてだけ報告すべきだ。…(中略)…個人攻撃を書いてはいけない。
(「ソフトウェアテスト293の鉄則」初版 より引用)
という始まりから、なぜ個人攻撃をしてはいけないか、どう対処すべきか、などが書かれています。専門的な書籍になりますが、興味のある方はぜひ読んでみてください。
この本は題名の通り293の金言がまとめられており、いずれもエンジニアの心に響くものとなっています。「バグを憎んで人を憎まず」もその中のひとつということですね。
また、恐らく元となったであろう、「罪を憎んで人を憎まず」という言葉があります。この意味もほぼ同様で、「犯した罪は憎んで罰しても、罪を犯したその人そのものを憎んではいけない」という意味です。
エンジニアが見た「バグを憎んで人を憎まず」
では、「バグを憎んで人を憎まず」なシチュエーションとはどんな時なのでしょうか?
実際の開発エンジニアに聞いたエピソードをご紹介します。
CASE1
お客様(クライアント)の会社内で開発をおこなっていたエンジニア。
サービスリリース前にお客様が受け入れテストをしたところ、不具合が出た。既に金曜日の夜中だったが、開発会社である自社から電話があり、「不具合があるみたいなので、明日の土曜日にお客様先に出社してください」とのこと。
休みではあったが、急遽土曜日にお客様の会社へ出社し、一緒に不具合を確認。謝罪した。
お客様と仕事仲間に「バグを憎んで人を憎まず、ですね」と言われた。
開発ももう終盤、リリース直前といったタイミングでバグが出ることがあります。そんな場合は納期が迫る中、休日返上で不具合修正を強いられたりなど、エンジニアの負担が増えてしまいますし、お客様にもご迷惑をかけてしまいます。
つい、バグを生んでしまった人に意識が向いてしまいそうになりますが、バグは誰でも生み出す可能性があるもの。そんな時に、仕方ないというニュアンスで言われることがあるようです。
CASE2
開発経験の浅い人がバグをたくさん出してる時とか、「バグを憎んで人を憎まず」と言ったりしますね。
新人が入社した際にも心掛けたい言葉、と言えますね!
CASE3
アジャイル(スクラム)開発の体制だと、個人ではなくチームとして作業を行う…みたいな考えがあるので、チームに「バグを憎んで人を憎まず」みたいな雰囲気があります。
比較的短いスパンの中で、要件定義〜設計〜開発〜テストを実施していくアジャイル開発。工程によって役割ごとにキッチリと分かれるというよりは、開発チームで一丸となって顧客の要求に応えていきます。チームメンバー間のコミュニケーションや協力がより重要となる体制です。
そのためバグを見つけた際はチームでの責任だ、という意味で「バグを憎んで人を憎まず」と言うこともあるようです。
「バグを憎んで人を憎まず」は、様々なエンジニア達にとって、とても大事な言葉なんですね。
「バグを憎んで人を憎まず」グッズとその入手方法とは
このモバ大を運営している株式会社ウェブレッジでは、「バグを憎んで人を憎まず」と書かれたノベルティグッズを作っています。そちらをご紹介しましょう。
デザインはこちら(一部加工してあります)。この筆文字は書道家の涼風花さんに書いていただいたもので、このデザインはウェブレッジだけのオリジナルとなります。達筆で勢いもよく、大変インパクトがありますね!
ウェブレッジの東京オフィス(東京都千代田区)には、入り口にこのデザインの大きなサインが置かれています。こちらは以前展示会の際に作り、ブースに展示したものだったのですが、オフィスに移動しました。
かなり目立ちます。わざわざ写真を撮っていかれる方もいらっしゃるくらいです。
これまでに作成したグッズ
さてその「バグを憎んで人を憎まず」ノベルティグッズですが、これまでこんなのを作りました!
- トートバッグ
- クリアファイル
- ボールペン
- ステッカー
- うちわ
- アクリルキーホルダー
- 缶バッジ
ノベルティではないですが、Tシャツやハッピもあります。こちらはイベントの際にスタッフが着用していますので、機会があればチェックしてみてくださいね。
どこで手に入る?
これらのノベルティは販売しておらず、非売品となります。通常はお客様にお渡ししたり、展示会やイベントなどの際にサービス説明を聞いてくださった方へお渡ししています。
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バグや不具合を減らし、安心安全で使い勝手のよいシステムを作るために
開発現場において、バグや不具合の発生は避けては通れないもの。それでも可能な限り発生を減らし、デバッグの時間を減らすことで、よりよいシステムやアプリを開発するための時間を増やしていくことができます。
ウェブレッジはITサービスの品質向上を支援する専門会社です。ソフトウェアテストを第三者の立場でおこなう第三者検証、ユーザー目線でサービスを評価するユーザビリティ調査など、ITサービスを安心安全に魅力的なものにするためのサービスを提供しています。
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