モバ大報道部のHです。今年の夏は本当に暑いですね。
外出するとよく見かけるのが、暑さ対策グッズのひとつとしてもうすっかりおなじみとなった「携帯用扇風機」。コンパクトに持ち運べて涼しくなれる便利なグッズですが、気になる話題が飛び込んで来ました。
独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE(ナイト))は、最近使用者が増えている「携帯用扇風機」について、爆発や発火の事故が起こる危険性があるとして注意喚起を行っています。
携帯用扇風機「損傷したバッテリーが破裂」
※専門家が実験を行っております。大変危険ですのでマネしないでください。
気象庁は8月11日に9月中旬までの1か月予報を発表しました。西日本や東日本は8月の後半から9月も暖かな空気が流れ込みやすく、残暑が続く見込みです。
8月から9月にかけてお出かけのお供に、手軽に暑さをしのぐため「携帯用扇風機」を持ち歩く方が多くいると思います。
手軽で便利な製品である一方、2019年に製品の不具合による事故が発生して以来、2021年までの3年間で47件の事故が報告されています。事故の大多数が製品の不具合によるもので、発火やバッテリー膨張、発煙などが原因の事故も発生しています。
携帯用扇風機の購入~使用~廃棄まで、気をつけたいポイントとは
・製品を選ぶ基準:製造・輸入事業者や販売元が確かか
インターネットで購入した携帯用扇風機での事故が発生しています。事故発生後に事業者に問い合わせをする際、連絡先が不明であったり、海外の連絡先しか掲載されていなかったりする場合があります。その場合、事故が起こったとしてもリコール等の措置がされないことがあります。製品を選ぶ際には、事業者の連絡先が確かなことを一つの基準としてください。
・高温となる場所に放置しない、水に濡らさない
車のダッシュボード上や砂浜など直射日光が当たる場所での長時間の放置や、レジャーなどで水没した場合、内蔵されているリチウムイオンバッテリーが破裂したり電池制御機能が正常に働かなかったりするなど異常が生じるおそれがあります。取り扱いに十分注意してください。
・落下などの衝撃を与えない
使用時や鞄などから取り出す際に、手をすべらせて落下して強い衝撃が加わったことで、リチウムイオンバッテリーが変形し、内部でショートを起こすことがあります。そのまま使い続けると突然、煙や炎が噴き出す恐れもあります。もしも、強い衝撃を与えてしまった場合は、使用を中止し、製造・輸入事業者や販売元の修理窓口に相談してください。
・一般ごみと一緒に捨てない
リチウムイオンバッテリーを搭載した「携帯用扇風機」が一般ごみなどとして廃棄されると、ごみ収集車で圧縮されることで火災につながる危険性があります。携帯用扇風機を捨てる場合は、分別方法など自治体の指示に従って廃棄してください。

万が一、発煙・発火などで対処が困難と判断した場合は、直ちに避難するとともに 119 番通報してください。
NITE 製品安全センターには、消費生活用製品安全法などの法律に基づき、一般消費者が購入する消費生活用製品(家庭用電気製品やガス・石油機器、身の回り品など)を対象に毎年1千件以上の事故情報が寄せられます。
製品安全センターでは、こうして収集した事故情報を公平かつ中立な立場で調査・分析して原因究明やリスク評価を行っています。原因究明調査の結果を公表することで、製品事故の再発・未然防止に役立てています。