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どんどん拡大して行くスマートフォン市場。その広がりについて、日本経済新聞が本日2017年にはアジアで20億人が利用するようになると報告しています。特に今後伸びるであろう国は「中国」「インド」「インドネシア」だ。中国では「山寨機(さんさいき)」と呼ばれるiPhoneやNokiaなどの有名企業の機体ではなく、安い機体が多く売れている。これらの市場を牽引するのは現状のスマートフォンではなく、比較的安い機体が引っ張って行くと思われる。そんななかでもMozillaが開発した「firefoxOS」を載せている機体は9,000円台という安さを実現している。今後このような市場も増えてくるのではないかと予測される。
▼FirefoxOSの公式サイト
日本IT企業の動き
そんな中、日本のIT企業はどのような動きを見せているのだろうか?それぞれの各社の動きを調べてみた。
ソーシャルゲームの「DeNA」の動き
2011年から進出しているDeNAの「Mobage China」2012年に中国のモバイル通信企業3大手−China Mobile(中国移動)とChina Unicom(中国聯通)、China Telecom(中国電信)と提携している。現在は日本で展開しているアプリゲームをローカライズして約60個展開している。その中でも「cygame」が出している「進撃のバハムート」の中国版「巴哈姆特之怒」は約400万ダウンロードを記憶していた。
▼mobage china
収益を見てみると、海外全体でのモバゲーの売上は上がっているが、まだ利益はあげられてはいない。今後ユーザー数が増える事により上がる可能性はあると思われる。
▼DeNA2013年度第2四半期決算資料 海外モバゲーの売上
ECサイトの「楽天」の動き
楽天は台湾、タイ、インドネシア、マレーシアの4拠点でアジア展開を実施。以前は中国でも展開をしていたが2012年に撤退している。そんな中、他の4拠点によりその売上は上がり続け現在は約290億円の売上を上げている。
▼楽天の海外事業の売上(楽天株式会社2013年度決算説明資料より)
今後伸びて行く海外市場だが、ただ日本のサービスを持って行くだけでは、楽天の中国撤退の例をみると難しいと思われる。一方でスマートフォンのゲームに関しては、その流通経路が用意されていれば成功する可能性があるのではないだろうか。ソーシャルゲーム会社の「ボルテージ」や「エイチーム」「インフォコム」などはAppstoreでダウンロードが世界ランキング1位になるなどの実績がでてきている。ただし、アジアと日本ではユーザーの課金金額が差が生じる。ユーザー数は得られるだろうが、どうやって成算性をあげるかが課題だと思われる。