ヒトゲノム計画でゲノムの全塩基配列を解析するのに13年かかったように、様々な研究における解析には相当な時間が必要になってくる。
そこで、世界中に普及したスマートフォンが持つ、“眠っている能力”を借りて迅速に解析を進めよう!と考えたオーストリアの大学とSamsungが共同で開発した『PowerSleep』というAndroidアプリをご紹介しよう。
Power Sleepとは…?
使用者が寝ている間に使われていないスマートフォンやタブレットの処理能力を世界中から寄付してもらい、ウィーン大学で行われているタンパク質配列の解読を行って、がんやアルツハイマー病の研究に役に立てようというアプリである。
目覚まし時計として使える
このアプリのコンセプトとして、『寝ている間の使用していないスマホやタブレットの処理能力をお借りする』というものなので、機能の一つとして目覚まし時計がついている。
アラームの設定の方法は簡単で、地球の周りを指でなぞっていくだけで時間を選択できる。さらに表示時間に合わせて地球の色が綺麗に変化するのも見どころの一つだ。
▼目覚ましアプリとして使える
夜間の使われない処理能力を寄付しよう!
アラーム時刻設定ができたら、『SET』を押すと、携帯が通信を始める。
このアプリの使用の注意点としては
①充電器に挿してあること
②WiFiが使用できる環境にあることの2点がある。
一回に送られてくるのは約1メガの少量データで、30分から1時間で終了するようだ。そして朝目覚ましが鳴ることによりこれらの作業は終了し、データがウィーン大学のデータベースに送信される仕組みとなっている。
▼スマホの処理能力を寄付?!
一晩中充電器に接続に抵抗も…?
このアプリを使う上で2点心配な点がある。
1つ目は『一晩中充電器に挿していないといけない』こと。私も夜充電するのに抵抗がある人なので挿しっぱなして電池の寿命が短くなってしまうのでは…?という心配がある。
2つ目は『個人情報が抜かれるのでは?』ということ。勝手に通信が始まるので少し心配ではあるが、研究者の写真の掲載がある事やSamsungと共同で開発しているという点でまず心配はないのではないかと思われる。
この2つが特に気にならなければちょっと変わった目覚まし時計と思って使用するのもいいのではないだろうか。
“Sleep”している能力を活用できる
ここ数年で日本でもシェアを伸ばしてきたスマートフォン。これだけのスマホが夜間は使用されずにそれの持つ能力が“Sleep”されている。
そこに目を付けて“Sleep”していた能力を何かに利用できないか!?というのははとても面白い発想だと感じた。
自分のスマホを充電器に繋いでおくだけで、がんやアルツハイマーの研究に協力できるのは嬉しいことである。
皆さんも“Sleep”しているスマートフォンを研究のお役に立ててみてはいかがだろうか?
<今回レビューしたアプリ>
アプリ名 :『PowerSleep』
対応OS : Android
価格 : 無料
(※対応OSと価格は、レビュー記事作成時点です)
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